2011'モデルスキーインプレ 本文へジャンプ
2011’モデルの個人的感想です。ゲレンデ条件やマテリアルコンディション等々同じモデルでも感想が異なることもありますが、少しでもマテルアル購入のお力になれば幸いです。

※ 基礎モデルが中心で一部レースモデルも試乗していくつもりです。

オガサカ keo’s GP-01 FL 170cm 116-70-101 R=16.1 (白馬五竜にて)

2011オガサカが一押しするモデルはこの一台です。
昨年のRFを思わせるスペックではあるが中身は全くの別物になっています。
一本でなんでもこなせるモデルはズバリこのGP-01でしょう。
この板、非常にしなやかで且つ高速安定性に優れています。
またコブ斜面などでも板が暴れることも無くリカバリーが非常に取りやすいのです。
よって安心してコブにぶつかって行ける事がいいですね。
テールの抜けもスムーズ、悪評をつけるところがありませんでした。
但し、オールマウンテンモデルではありませんので深雪や悪雪はやはりやや苦手かな?(乗り手次第なんですが)
来期の基礎系スキーヤーの目玉になること間違いなしのモデルでした。


アトミック DEMO タイプA 164cm 112-70-96 R=16.6 (白馬五竜にて)

2010モデルとの変更点はあまり感じられないモデルです。完成度の高さが伺えますね。
比較的細身のAタイプは一見大回り指向かと思われる一台なのですが以外にも小回りでの取り扱いが楽なんですね。トップを先んじて食込ませると雪面に食込んで綺麗にたわんでくれます。

テールの抜けも良くテンポの取れる小回りが楽しめました。
試乗サイズが164cmだったので大回りでの安定性がやや物足りなく感じましたが170cmならばその辺りも克服できるでしょう。

基礎系スキーヤーなら選択して間違いないモデルと感じました。


 ノルディカ スピットファイアー EDT 170cm 124-72-107 R=14 (白馬五竜にて)
2010スピットファイアーproが好印象でしたので2011モデルもかなり期待度大でノルディカへ。
2011モデルはスピットファイアーに最上位機種EDTが登場しました。
トップシートにカーボンプレートが装着されていてハイテクマシン(?)を思わせる一台です。(筆者は板自体にゴテゴテ装着したモデルは嫌いです)このプレートやビス関連で板の重量が増しているかと思われたのですが以外にも総重量はさほど増加していないようです。
さて試乗バーンは五竜いいもりゲレンデのコスモリバー。上部はアイスバーンのコブ斜面でした。滑り出した途端、正直期待を大きく裏切ってくれました。
テールが物凄く流れるのです。
小回りでは板が決まらない、落ち着かないのです。よって体を預けることもできず不安定な滑走が続いてしまいました。
雪質が柔らかい部分に入るとその不安もなくなりましたが板を振って止めたいところで止まらない嫌な印象だけが残ってしまいました。
板自体のチューニングの影響もあると思われますので再度機会があれば試乗したいと思います。

 ヘッド I シェイプ マグナム 163cm 120-70-106 R=12.4 (白馬五竜にて)

カラーリングがかなり地味になったヘッドです。
基本形状の変化はありません。但し内蔵されるicチップに変化あり。
テールに埋め込まれたicチップはターン後半抜重によりテールが元に戻ろうとしたとき、板に張りを与えて抜けを良くすするとか。
難しいコメントを頂いたあとゲレンデへ。
筆者には現行のマグナムとの違いが全く見出せなかったです。
センター幅があり悪雪でも取り回しが楽で、且つクイックに板が動いてくれるのは2010と同様で上体の先行動作にも同じように動いてくれました。
強いて言えば試乗サイズが162cmという事で大回りでの滑りに板がキョロキョロする場面もありましたが、170cmではそれも抑えられるでしょう。
2011
モデルも乗りやすさという点では変更のない1台です。


 リイズム LA-F クラシック 168cm 116-78-104 R=17.8 (白馬五竜にて)

近年フリーライドスキーの発展は目覚しくこのリイズム LA-Fも非常に気になっていた一台です。

基本的に昨年までのモデルとい変更はありませんがさらに上位機種のLA-2011年から登場するため、いままでのモデルはクラシックという名前で残すようであります。
試乗した感じは非常にバランスのいいスキーです。
悪雪でも整地でもバーン状況を選ばないスキーであり形にはまらない滑りにはかなり適していると感じます。

大きな動きに反応してくれて、小刻みな動きにはやや遅れがあるものの期待しなかったカービングターンの切れ方も「おっ!行けるじゃん」と思わせる滑りが楽しめます。意外にもオールラウンドでの滑りにマッチした一台だと思います。


 ブリザード Gパワーサスペンション 167cm 121-72-103 R=14.5 (白馬五竜にて)

2011年のブリザードはスーパーソニックの上位機種G-パワーサスペンションが登場しました。
いままでのスーパーソニックのセンター部分にサスペンションを搭載して板の張りを強めたモデルです。
試乗バーンはコブのアイスバーンと悪雪の急斜面。
膝下の軽さはスーパーソニックに順ずる軽快さでコブで振り回しても何の不安もなし、むしろどんどん突っ込んでいける余裕さえ感じられます。
硬いアイスバーンでもエッジがバシっと決まるところは単にチューニングの影響か?
悪雪での大回りもトップの太さがあり面で捕らえる部分はまさにオールマウンテンの本領発揮といえる。
またサスペンション搭載で軽さゆえ、不安定感もすっかり打ち消され硬めの整地でもテストしたいと思わせるモデルでした。

マーカーのビンディングが大いに気に入らないのですが購入候補の一台です。


 K2  リクター 167cm 127-80-109 R=15 (白馬五竜にて)

2011’シーズンのK2は変ります。大半の機種(?)にロッカー搭載(板の形状が逆に反っている)で悪雪や深雪が今までに無く楽に楽しめるようです。

試乗したリクターは整地4:不整地6程度の使用目的とした板です。

センター幅が80mmもあるのでレスポンスが悪いかと思いましたがコブでも
板の返りは適度であり、これならば一般ゲレンデでも十分に使用は可能だと感じました。

また不整地では湿った重たい新雪をものともせず大回りが楽しめるのはやはりロッカーのいい性能が出たのか?
整地でのテストはできませんでしたが意外にもオールラウンドでの利用も苦にならなく且つ不整地好みの方は選択の要素十分にあるモデルとなっています。

 K2 アフターショック 167cm 130-86-114 R=16 (白馬五竜にて)

これは太い!センター幅は86mm。
流石にアイスバーンのような硬い斜面は苦手です。
お気楽にコブに入ったら板の返りが無くて大慌てしてしまいました(汗)

しかしながら不整地では一気にその劣勢も跳ね返す痛快さがあります。
未圧雪斜面では板がもぐらないんです。
きっと深雪でもその本領は発揮されること間違いなしのモデルとなっています。
ニセコや北東北のパウダーエリアが一番似合うことは間違いなく使用地域を限定すればこんなに楽しめるスキーはないんじゃないかと思えるほどでした。

尚、一般ゲレンデの使用は悪雪でその真価が発揮されますが大きな動きの中で利用すれば大回りもそこそこ楽しめるモデルですね。

 フォルクル クロスタイガー SD 165cm 120-66-101 R=13.1 (白馬五竜にて)

日本限定モデルのクロスタイガーSD、板の作りの丁寧さが非常に印象的なモデルです。
振動吸収装置や補強在などが表に出てこない筆者のお気に入りのデザインです。
まずこのモデルの特徴はソールのサイドウォールにもソールが存在するということ。

これは説明されて始めて確認できましたがビックリです。
コンセプトは深く角付けされたスキーは一部サイドウォールも雪面に接触する。そのサイドが滑走に悪影響を及ぼすことがある。よってサイドにもソールを持たせターン中においてもエッジを中心とした本来のソール+サイドソールで抜けの良さを作りだすらしいです。
実際の感想は小回りモデルにしては非常にしなやかな板です。サンドイッチ構造の特徴が出た板のフレックス、と強めのトーションでコブでもガンガンアタックできるモデルですね。大回りについてもそつがないのですがやはり小回りでの滑りに真価を発揮するモデルだと感じます。2011年のオススメ!


 ハート C9.2 ST 165cm 118-67.5-103 R=12.9 (白馬五竜にて)

アルペンの試乗会でハートに乗らないわけには行かずテクニカルアドバイザー遠藤氏のお勧めの一台をチョイスしてもらいました。
このモデルは基礎系小回りモデル、サンドイッチ構造のレーシング系に近い乗り心地の板でした。
引き続きテストバーンはいいもりゲレンデコスモリバーの急斜面です。
上部のアイスバーンではエッジの噛み具合が最高です。
フレックスは強めで板の走りが早く体が置いていかれることもしばしば(汗)
コブでは板の跳ねを押さえるのがやっとという状況に陥ってしまいました。
どうも筆者とハートの相性が良くないですね。
悪雪はさらに相性が悪化してしまいます。板が返って来ないんです。
縦に走りサイドカーブなりにしか曲がってくれない。技術の無さを露呈してしまう一台でした。
やはり真価を発揮する斜面は整地の硬めに仕上げられたコースなんでしょうね。
今回はその機会も無くこの板の良さを感じることができませんでした。

 ノルディカ スピットファイアープロ 162cm 120-70-103 R=13 (白馬五竜にて)

2010モデルの印象が非常に良かったモデルです。
残念ながら試乗サイズが162cmと短いものしかなく乗りたい170cmが用意されていませんでした。
サイズのせいかフレックスが硬いように感じられましたが滑り出すとやはりその操作性は非常に高いものです。
ややエッジが甘いのか、アイスバーンでは流される場面もありましたがコブの中でもテールがスムーズに抜けてくれるのは非常に小気味良い感覚が残ります。
不整地大回りでもその好感触は変らず足元の安定度は高く162cmのサイズを思わせない安心感がありました。
ただ気になるのは今回試乗したノルディカの2機種共にアイスバーンでのエッジの流され方です。
板を脱いでエッジを確認しましたが特にチューニングが変ということも無く疑問が残ってしまった点を次回再確認したいと思います。

 フォルクル クロスタイガー プラチナム S 170cm 118-66-101 R=13.7 (白馬五竜にて)

プラチナムの小回り用モデルです。
軽量の板のためか小回りでの板の振り出しが非常にスムーズ。

フレックスも極端に強いものではなくコブでの取り扱いも非常にスムーズです。

またトーションはやや強めでありカービングでの小回りは痛快の一言ですね。

癖が無く昨年同様の乗りやすいショートターン用モデルだと感じます。
 サロモン  24アワーズ S5 パワーライン 119-72-103 R=15.1 (白馬五竜にて)
昨年からフルモデルチェンジしたサロモンオールラウンドモデルですが、今期は更に乗りやすく、安定度も増したように感じます。

ロングターン向けのこのモデルはテストコースをいいもり第6ペア沿いの中緩斜面を利用しました。
やや斜度の緩いコースでありますが、このS5パワーラインの安定感にはビックリです。
やや荒れたコースにおいてのロングターンは板の挙動変化も少なく安心して体を預けられます。

最近のサロモンは本当に優等生で癖が無く誰が乗っても楽しめる板を出してくると思います。
今回の試乗においてロングターンではこの一台がお勧めできます。

しかし、それが個性の無さでもあるのでは?試乗台数が多くなると印象が薄れてしまう残念なところでもあります。
 フォルクル クロスタイガープラチナム PSI 170cm 117-69-99 R=16.1 (白馬五竜にて)

タイガーシャークで話題になったパワースイッチがこのクロスタイガーにも搭載されました。
このパワースイッチは5段階に板のフレックスを調整できるとのことですが、テクニカルアドバイザーいわく、今までのタイガーシャークのようにユーザーが簡単に調節できるものではないようです。
お店に来店して調節をしなくてはならず少々面倒、いや大変面倒であり調節の意味が余り無いように感じました。

さて実際の試乗は、このモデルも非常に高速安定度がバツグンにいいですね。

エッジに長く乗り込めば中回り、振り出せば小回りも痛快に板が走ります。
コブでのテストはありませんでしたが、これもかなり抜けが良さそうな感じです。
オールラウンドで利用できる非常にお勧めできるモデルです。

フィッシャー プログレッサー 10 170cm 121-73-102 R=13-16 (アサマ2000にて)
フッシャープログレッサーシリーズの最上位機種のプログレッサー10です。

試乗バーンはアサマ2000のステージ2.
このモデルはビンディング中央にダイヤルがあり板のフレックスを三段階に調節できる機能があります。硬いバーンでは硬めのフレックス。荒れ地やコブではソフトという具合に調節するそうです。
ステージ2の斜面ではハード側にセットしてテストしまし下が非常に安定感がありテールの抜けが素晴らしい印象です。
小回りでの板の帰りも決して暴れずコントロールのしやすさが好印象でした。
但しあえてこのダイヤルは必要ないんじゃないかな?
小賢しい機能より、このフレックスがプログレッサー10です。
という自信のこもった板作りが欲しかったです。
筆者はハードないしミディアムのフレックスひとつで十分でした。
ヘッド スーパーシェープ タイタン 170cm 128-78-114 R=13.5 (戸隠にて)
ヘッドスーパーシェープマグナムをさらに太くしたモデルです。
ラディウスは13.5でマグナムと同じとなっています。
かなり太めのモデルで荒れ地や新雪といったコンディション専用モデルと思いましたがこれが整地でもかなり快適に滑走できるモデルでした。
特に大回りでは板のブレも感じられず安定性もかなりあります。素早い切り返しではやや反応が鈍い部分も有りますが、思った以上にオールラウンドでの使用が可能でした。
パウダー5、整地5程度の使用を考える方は真っ先にお勧めできるモデルではないでしょうか?
kei ski  RACNA 170cm 113-68-98 R=15 (戸隠にて)
昨年発売してヌプリさらにサイトにイージーにしたモデルです。
非常にコントロールしやすく中級程度の滑走者にはかなりお勧めできるモデルだと感じます。
高速安定性よりもむしろスイングバランスや加重スポットの広さが売りであり、中低速での扱い易さはピカイチでした。

硬いバーンではやや不向きのようですが整地での滑走を重視する方にはお勧めできるモデルです。
K2 RICOCHE 167cm 117-70-101 R=14 (戸隠にて)
K2の従来型の基礎系モデルです。
非常に扱いやすいモデルであり中上級者が乗って楽しめるモデルです。

硬いバーンでのテストはできませんでしたが、フレックスはややソフトでトーションはミディアム。
コブは整地のバーンで真価を発揮するデモルです。
中廻りで気持ちの良い滑りができ昨年までのMSLをソフトにしたタイプのスキーという印象でした。
バッジ検定を目指す方にはお勧めできます。
サロモン 24アワーズ S3 パワーライン 169cm 119-72-104 R=13-15-17 (戸隠にて)
小回りが中心の3Sですが、意外にも中廻り程度のターンもかなり快適な滑りを約束してくれます。

一昨年までのソフトな印象はなくなり気難しいところはありませんがフレックスはやや張りがあります。

コブでも扱いやすさがありテールの抜けもスムーズです。

サロモンらしい癖のなさがいいですね。

小回り重視で滑走する方は選んで間違いないモデルだと感じます。
K2 チャージャー 167cm 122-74-106 R=14 (戸隠にて)
ロッカーシステムを採用したモデルです。

これはいいです! 非常に面白いモデルですね。

先ずは悪雪での大回りがまったく苦になりません。板の安定性も高くターンの切り替えも容易です。
フリーライド系の板かと思えば整地でのカービングも得意なんですね。
トップを素早く食い込ませるような滑りは絶対に無理かな?と思ったらカービングでの小回りも結構得意なんです。
これにはビックリ!
コブでのテールの抜けも良く次へのターン始動が楽なんです。
苦手な斜面が無いほど充実したモデルであり今期のK2一押しモデルでした。
オガサカ TC-SX 165cm 117-67-104 R=12.8 (野沢温泉にて)
オガサカの小回り向けモデルです。
今期からKEO'Sシリーズに大回り小回りの区別がなくなりこちらのTCシリーズに専用モデルを用意したようです。
試乗バーンは野沢のやまびこCゲレンデ及びAゲレンデです。朝のコンディションがいいときに試乗しましたが、ちょっと筆者には合わないモデルかな?スイングバランスはいいのですがターン後半マキシムになったときにテールがズルっと抜ける感触は頂けません。
中廻りまではそんな感触がなかったのですが小回りになった途端体と板が遠ざかってしまいました。
単に乗り方が悪いだけだと思いますが最後まで踏み込めないモデルでした。
アトミック D2 DEMO-X タイプS 165cm 123-67-107.5 R=11.5 (野沢温泉にて)
何故かアトミックというメーカーは試乗から避けていたように感じますがこのモデルの試乗で一気に払拭しました。
このモデルはいいです!
先ずは板のフレックスが強いかと思っていたのですが極端ではありませんでした。そして中廻り程度までのエッジホールド感は抜群です。トップからテールまで雪面に食いついているのが非常に分かり春の悪雪にも関わらず安定感が物凄く高いのです。
また小さなコブが発生した野沢やまびこCコースもコブをぬって滑る楽しさを再認識させてくれました。
素早い動作にちゃんと追いついてきてくれ小さな力で板がギュン!と回ってくれる事に少々感動を覚えた次第です。
このモデルは限定ビンディングのdemo-Xという板ですが、ノーマルビンディングの選択も有りですね。
フォルクル AC20 170cm 118-74-103 R=16.1 (野沢温泉にて)
来期のモデルの試乗会で探していたのが「ゆるい板」なんです。
ハードバーンを高速で滑る事も無くなりルーズにのんびり滑る板を最近探し始めてましたがこのAC20はそんな求めに合致するタイプの板ですね。
ジャンルはオールコンディションの中級機。
(お値段だけは上級機です)
悪雪を切る、ズラスが容易でコブの振り回しも非常に楽、フレックスがソフトだから飛ばされることも無いんです。
柔らかい雪面では綺麗にカービングしてくれて押し込んだ分だけ綺麗にたわんでくれる。
中級者や女性でも十分に乗こなせるモデルだと思いますが、それでいてポテンシャルは結構高い、それがAC20ですね。

上位機種のAC30もありますがこちらは全くの別物で整地、不整地、コブどんな状況でも力を必要とせず使えるのはAC20の方が上手なんじゃないでしょうか?