野麦峠スキー場 (長野県)
本文へジャンプレポート日 2006/3/21 

乗鞍と木曽地域の中間に位置するこのスキー場は景観に優れ自然豊な素晴らしいスキー場である。
スキー場トップの標高はなんと2130mもあり雪の多い地域では決して無いが一度降った雪はなかなか溶けずに残り、常にコンディションは良好です。
このスキー場の良さはなんと言ってもまとまった中急斜面ではないでしょうか?
標高差730mをダイレクトに感じられる滑りは混雑も少なめであり、他ではなかなか味わえない満足感です。カービングでの滑りに徹しられるスキー場もまた珍しい存在ですね。
但しこのスキー場のネックはなんといってもアクセスの悪さに尽きると思います。
松本側、木曽側両方向共にアクセスの山道は長く、曲がりくねっていて神経を使う運転を強いられます。松本市に編入され松本側からは直行の無料バスも運行されたようですが、やはりこのスキー場への来場客は中京阪神方面からがメインとなりますので、木曽側からのアクセスをなんとかしないと来場客そのものの増加は望めないのかもしれません。
まぁ〜不便だから行った人だけが味わえる楽しみなので、あまりアクセスが楽になり客数が増加したら魅力も半減なんてことがあったら痛し痒しになりかねないんで難しい選択ですね。
ともあれスキー場だけを評価した場合は非常に素晴らしい資質をもったゲレンデです。

旅の足跡

ここ野麦峠に来場するのは何年ぶりであろうか?
今回は松本経由でのアクセスをせず、木曽側からのアクセスを試みました。
何時ものように下道オンリーです。自宅を1:00に出発20号線、19号線と利用しやぶはらから県道へ。道路への着雪も無くすんなり来たかに思えたんですが、スキー場手前の境峠付近に差し掛かると徐々に凍結路面へと変化、勾配も増して非常に緊張するドライブとなりました。
関東からのアクセスはやはり松本経由の方が安全ですね。
スキー場到着は7:00でしたが、駐車場の車も非常に少なく広い駐車場の何処に停めていいのか、うろうろしながらようやく決定!
天気は高曇りで遠くの山々は眺望が利きませんが、雪の降るような天気ではなさそうですね。
さて、昔のイメージ通りかな?

スキー場DATA
レポート日 2006/3/21 (火)
天候 曇り
雪質 硬めの圧雪
積雪量 100cm
コース 12コース  
運行リフト クワッド1本、ペア4本
道路状況 完全圧雪
リフト混雑状況 0分
コース混雑状況 ほとんど無し
リフト料金 1日券4000円(今回0円)
駐車場 常に空きあり 0円 
有料道路(東京基点) 八王子〜松本 6000円
お勧めコブ斜面 ユリワリコース
お勧め中斜面 ほとんどのコース
お勧め緩斜面 無し

 

ファミリーゲレンデ ↓
I ファミリーゲレンデ
最大斜度17度 平均斜度15度
距離750m


ファミリーというと一般的にダラダラした緩斜面を思い浮かべるのが普通なんですがここ野麦のファミリーはしっかりとした斜度があり、硬めの雪面の影響もありかなりのスピードバーンとなっています。
 トレーニングバーン 
K トレーニングバーン
最大斜度27度 平均斜度18度

距離600m

このコースはファミリーゲレンデとリフトを挟んで反対側にあるコースで完全に独立しており、途中からの進入はできません。
やや斜度が緩いもののコース閉鎖があっても他のスキーヤー、ボーダーには影響を及ぼさない設計であり嬉しいですね。
タイトなコースは縦目のラインでスピードを稼ぎましょう。
立て水の坂コース 
G 立て水の坂コース
最大斜度28度 平均斜度25度
距離450m

スキー場下部のエリアでは一番面白い部分かもしれません。ややうねりのある斜面は斜度もしっかりしていてかなりの高速バーンとなっています。
コース幅も広く、カービングに適したコースが多いのもここ野麦峠の特徴ですね。
パノラマゲレンデ ↓
F パノラマゲレンデ
最大斜度27度 平均斜度20度

距離750m

スカイライナークワッドの降車後に滑り出すコースであり、ご覧のようにやや片斜面気味。
しかしながらコース幅が広くライン取りを上手く行うと思いのほか滑りやすい斜面となっています。
エキスパートコース ↓
@ エキスパートコース
最大斜度30度 平均斜度29度
距離300m

数本下部で滑ったあと上部へ移動しました。最上部のスカイラビットを降車後左へ廻り込むとこのエキスパートコースへと出てきます。
ほぼ均一な斜度の急斜面は滑走者のほぼ全員が大回りで滑っているほど快適なカービングバーンです。
しかしながら距離が短すぎます。
チャンピオンコース ↓
A チャンピオンコース
最大斜度30度 平均斜度25度
距離1000m

エキスパートコースから続けて滑り込むことが出来るコースであり。上部エリアのメインゲレンデとなっています。斜度、距離共に申し分なく野麦峠の看板コース的な存在ですね。
空いている野麦峠にあってその人気も一番であり、滑走者も比較的に多いです。
(混雑というレベルではありませんが)
チャンピオン2コース ↓
B チャンピオン2コース
最大斜度30度 平均斜度25度
距離800m

ご覧のようにレーサーご用達のコース。
今回来場した時は午前中の早い時間帯はフリー滑走も可能でしたが、10:00頃からポールがセットされクローズされてしまいました。
硬めのコースで大きく左へカーブしていて緩急に富楽しいコースです。
ラビットコース ↓
C ラビットコース
最大斜度22度 平均斜度16度
距離250m

スキー場最上部から滑り出す中斜面です。
距離が非常に短いのが残念ですね。ネジレや傾きも無く素直なバーンです。大回りで滑走すると3ターン
ぐらいしかできないので、小回りで滑るのに適しているかな?
下部にはコース分岐の看板がありますので減速しましょう。
ユリワリコース ↓
D ユリワリコース
最大斜度31度 平均斜度20度
距離500m

ここユリワリコースは野麦峠唯一のコブ斜面です。未圧雪のコースには大きなコブが張り付いています。エスケープするラインがあまり無いので自信のない方は避けた方が良いかもしれません。
樹海コース ↓
  H 樹海コース
最大斜度18度 平均斜度12度
距離1200m

非常に静かなコースで最上部より尾根沿いを滑る中緩斜面です。
コースからの眺望もすこぶる良く、長めの林間コースは高速滑走の合間のひと時を与えてくれるコースですね。
滑走者が殆ど居ないのもまた魅力かな?
峰の原ゲレンデ ↓
  E 峰の原ゲレンデ
最大斜度30度 平均斜度20度
距離450m

樹海コースから枝分かれするコースです。
コース真ん中のみ圧雪されていて、その左右は未圧雪。
視界が悪いときは高速のまま未圧雪部分に突っ込むとマジで危険ですので注意しましょう。
ここも滑走者はかなり少なめでした。
昔のイメージと少々違った野麦峠でした。
しかしながら高速カービングバーンの宝庫であり、コースの長さや斜度感はかなり滑走満足感が得られるものです。
来場者にはレーサーが非常に多いのもうなづけますが、彼らは主にチャンピオン第2コースを滑走しており、その圧迫感は少ないと思われます。
地理的に非常に損をしているスキー場の一つではありますが、逆にあまり人を気にせず高速滑走を楽しめるのがここ野麦峠の最大の魅力ですね。

次は元来た道を戻りやぶはらスキー場へ向かいます